JIS X0213の168文字の例示字形を変更,10文字については新規追加
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2004年2月20日、経済産業省はJIS漢字コード表の改正について という報道発表をしました。
JIS X0213の例示字体を2000年12月8日の国語審議会答申の印刷標準字体に合わせる改正です。168文字の例示字形を変更、ISOで別字として規格化されている10文字については第3水準に別文字として 新規追加しました。
変更される168文字は、逢、芦、飴、溢、茨、鰯、淫、迂、厩、噂、餌、襖、迦、牙、廻、恢、晦、蟹、葛、鞄、釜、翰、翫、徽、祇、汲、灸、笈、卿、饗、僅、喰、櫛、屑、粂、祁、隙、倦、捲、牽、鍵、諺、巷、梗、膏、鵠、甑、叉、榊、薩、鯖、錆、鮫、餐、杓、灼、酋、楯、薯、藷、哨、鞘、杖、蝕、訊、逗、摺、撰、煎、煽、穿、箭、詮、噌、遡、揃、遜、腿、蛸、辿、樽、歎、註、瀦、捗、槌、鎚、辻、挺、鄭、擢、溺、兎、堵、屠、賭、瀞、遁、謎、灘、楢、禰、牌、這、秤、駁、箸、叛、挽、誹、樋、稗、逼、謬、豹、廟、瀕、斧、蔽、瞥、蔑、篇、娩、鞭、庖、蓬、鱒、迄、儲、餅、籾、爺、鑓、愈、猷、漣、煉、簾、榔、屡の本字の第3水準の文字、冤、叟、咬、嘲、囀、徘、扁、棘、橙、狡、甕、甦、疼、祟、竈、筵、篝、腱、艘、芒、虔、蜃、蠅、訝、靄、靱、騙、鴉 です。
第3水準に追加した10文字に対応する、ISOで既に別文字として規定されている文字は、倶、剥、叱、呑、嘘、妍、屏、并、痩、繋、です。
いずれ『狂言集』や『今昔物語集』を修正する必要があるでしょうから、超漢字で入力しました(書庫圧縮 24kByte)。(注1)
ただ、字形改正の前後で差異が認められない文字があります。発表文の誤植ではないかと、強く疑っています(注2):
1-19-10 蟹 かに、かい、1-25-49 膏 あぶら、こう、1-47-64 屡の本字の第3水準の文字 しばしば、る(1-28-40 屡の間違いではないか)、1-59-89 棘 とげ、いばら、きょく、1-60-84 橙 だいだい、とう、1-67-14 祟 たたる、たたり、すい、1-80-43 靄 もや、あい、以上。
ちなみに、超漢字での入力は、新字形に対応するGT書体等を用いたのですが、GT書体でも少し違うものがありました:
1-42-45 瞥 べつ、へつ、の新字形は、上下に「小」がつながっているのですが、GT書体は離れています。これは、TRON文字コードに含まれている、韓国の『瞥』を使いました。中国と台湾は日本の旧字形と同じです。
いくら今までの字形が間違っていたからといって、いきなり変更しろなんて無茶な話ですが、
さあ、世間のフォントメーカーは、そして TRON では、どう対応するのでしょうか。
(注1) 『厩』の新字体が誤っていたのを訂正しました(2004年5月25日岩舘さんのメールで判明)
(注2) 岩舘さんにメールでいただいた情報によると、インターネットで公開されたPDFではなく、紙の発表文では差異が読み取れるようです。
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